マンガでわかるUnity

もんりぃ先生と湊川あいによる、マンガ + 実践で楽しくゲーム制作するブログ。

#マンガでわかるUnity 第2話「ゲームをつくってみよう!」


前回のあらすじ 間違って、隣のゼミに迷い込んでしまったわかばちゃん。もんりぃ先生に押されてゲームを作ってみることになったようですが……?

Unity インストール方法f:id:llminatoll:20180811200623p:plain

インストールについては第0話で解説しています。 unity-manga.hatenablog.com

Unity プロジェクトを作ろう!

youtu.be

f:id:llminatoll:20180712180004j:plain
おー!なんか難しそうな画面が起動しましたね!

f:id:llminatoll:20180712174958p:plain
色々なタブがあって混乱しそうになるけど、まずはボクの指示に従って操作してみてね。

f:id:llminatoll:20180712174618j:plain
はーい!


上の動画のとおり、Unity のプロジェクトは、Unity Editor を起動して、幾つかの設定項目を入力するだけで作成が完了します。

プロジェクトが作成されると、作成時に Location 欄に設定したディレクトリに、Project name 欄に設定したディレクトリが作成されます。 開いてみると、次のようなディレクトリ・ファイルが生成されたのが確認できます。

Image from Gyazo

f:id:llminatoll:20180712174618j:plain
おおっ、本当だ。 なんかたくさんファイルができてる!

f:id:llminatoll:20180712174958p:plain
それぞれどんな役割を持っているか、ざっと説明するね。

  • Assets/
    • Unity Editor で取り扱う Asset を格納するためのディレクト
    • Unity はこのディレクトリの有無によって、「Unity プロジェクトかどうか?」を判定している
  • Assets/Scenes/
    • プロジェクト作成時点で生成されるサンプル的なシーン(後述)をが格納されているディレクト
    • 特別なルールはないが、デベロッパーが自分で作るシーンもこのディレクトリの下に配置することが多い
  • Assets/Scenes/SampleScene.unity
    • プロジェクト作成時点で生成されるサンプル的なシーン
    • Unity に於けるシーンファイルの拡張子は .unity
  • Library/
    • Unity が動作する上で必要になる中間データなどのファイルが格納されるディレクト
    • 基本的にデベロッパーが直接触ることはない
  • Packages/
    • Unity Package Manager によってインストールされる追加パッケージの設定ファイルが格納されるディレクト
  • Packages/manifest.json
    • Unity Package Manager によってインストールされる追加パッケージの設定ファイル
  • ProjectSettings/
  • ProjectSettings/ProjectVersion.txt
    • Unity プロジェクトが「どのバージョンの Unity Editor で開発されているのか?」を表すための設定ファイル
    • m_EditorVersion: 2018.2.1f1 といった文字列が記述されている
  • ProjectSettings/*.asset
    • Unity プロジェクトの基本的な設定が記述された設定ファイル群
    • ScriptableObject と呼ばれる Asset 形式で保存されている
  • Temp/
    • Unity Editor が Asset を変換する際などの一時的なデータを格納するためのディレクト
    • 基本的にデベロッパーが直接触ることはない

f:id:llminatoll:20180712174958p:plain
これらのディレクトリ・ファイル群を総称して「Unity プロジェクト」と呼ぶよ。

f:id:llminatoll:20180712174618j:plain
このひとかたまりで、ひとつのゲームが構成されるってことですね。

とりあえずビルドしてみよう

youtu.be

f:id:llminatoll:20180712174958p:plain
さぁ!もうこの時点で、わかばちゃんは「ゲームを作れた」ことになるよ!

f:id:llminatoll:20180712180004j:plain
………え?空と地平しか映っていない画面が起動しましたけど?

f:id:llminatoll:20180712174958p:plain
そう!これは「空と地平のみを描画するゲーム」だね!

f:id:llminatoll:20180712180004j:plain
………。

f:id:llminatoll:20180712174958p:plain
まぁまぁ、そんな顔しないで。
今の作業は「Playerのビルド」といって、ゲームを開発する上でとっても大事な行程なんだよ!

f:id:llminatoll:20180811193712p:plain

f:id:llminatoll:20180712174958p:plain
CD プレイヤーが音楽というコンテンツを再生する機能を持ったハードウェアであるのと同様に、Unity がビルドする Player はゲームというコンテンツを再生する機能を持ったソフトウェアなんだ。

例えば macOSWindowsiOSAndroid に代表されるオペレーションシステムは、それ自体がゲームを再生する機能は持っておらず、「画面に画像などを描画する機能」であったり「スピーカーやイヤフォンから音声を出力する機能」や「キャリア通信網や Wi-Fi を通じてインターネット通信を行う機能」などを提供しているだけに過ぎません。

Nintendo SwitchPlayStation 4 などのコンシューマー機と呼ばれるゲーム機であっても基本的な考え方は同じで、よりゲームとしての体験を提供することに特化したハードウェアやオペレーションシステムが組み込まれているのです。

これらの基本的な機能を利用してゲームとしての体験を提供するためのソフトウェアこそが Unity がビルドする Player であり、デベロッパーが開発すべき成果物と言えるわけです。

まとめ

Unity プロジェクトの作成手順

  • Unity Editor を起動する
  • New ボタンをクリック
  • 必要項目を入力
  • Create project ボタンをクリック

Player のビルド手順

  • メニューの File > Build And Run を選択
  • Player の出力先を選択 *1

ビルドとは?

  • Unity を使ってゲーム開発をするうえで、切っても切り離せない工程がビルド
    • Unity は Unity Editor 上で開発したゲームを様々なプラットフォームが再生可能なフォーマットに変換する機能を持っている
    • この「ゲームを各プラットフォームで再生可能なフォーマットに変換する」ことを「Player をビルドする」と呼ぶ

次回予告「第3話: ゲームの世界を作ってみよう」

f:id:llminatoll:20180712174618j:plain
ふむふむ。「ビルド」について、理解できました!

f:id:llminatoll:20180712180004j:plain
ところで、これ全然「ゲーム」じゃないんですけど……。しかも、私ほとんど何もしてませんよ!?

f:id:llminatoll:20180712174958p:plain
それもそうだね(笑)
じゃあ、次は「ゲームの世界を作る」ことをやってみよう!

f:id:llminatoll:20180712180004j:plain
ゲームの世界を作る……?

f:id:llminatoll:20180712174618j:plain
(私が創造主になるということですね……!ごくり)

次回更新をお楽しみに

f:id:llminatoll:20180712174618j:plain
更新を受け取るには読者登録しておくと便利だよ!

f:id:llminatoll:20180712181334p:plain


わかばちゃんのマンガでわかるシリーズいろいろ

マンガでわかるDocker

ご要望の多かった「マンガでわかるDocker」描きました! ダウンロード販売中です。 note.mu 技術書典5に当選しましたら続編の「マンガでわかるDocker②」の制作も予定しています。

マンガでわかるGit

個人ブログから始めたシリーズが、リクナビNEXTジャーナルさんでWeb連載。
こちらからお読みいただけます:マンガでわかるGitの記事一覧 | リクナビNEXTジャーナル
2017年4月にわかばちゃんと学ぶGit使い方入門として書籍化されました。 webdesign-manga.com togetter.com

マンガでわかるScrapbox

Scrapboxにて、Scrapboxの便利な使い方がわかるマンガをWeb連載中です。現在1〜6話まで無料公開されています。(2018/7/13時点)

goo.gl goo.gl goo.gl

マンガでわかるGoogleアナリティクス

KOBITブログにて、アクセス解析ツール「Googleアナリティクス」「Googleタグマネージャ」のマンガをWeb連載中です。現在1〜5話まで無料公開されています。(2018/7/13時点)

kobit.in kobit.in

他にもある!「わかばちゃんと学ぶ」シリーズ

マンガでわかるWebデザイン・マンガでわかるGit・マンガでわかるGoogleアナリティクスは書籍化しました。全国の書店・Amazonで発売中です。

*1:2回目以降この操作は不要です。